2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

フォースの覚醒⭐️⭐️⭐️⭐️

ジェダイは神話だと思っていた、という地点から新たに物語(サーガ)を紡ぎ出すこと。それは、少年時代にSWに熱狂した世代が、メガホンを取りシリーズ最新作を撮ること、それ自体のメタファーだろう。かつて見たジェダイたちのように流麗にライトセーバーを…

偽詩人の世にも奇妙な栄光⭐️⭐️⭐️⭐️

非常におもしろい。前半が特に。中原中也の詩に出会うころの叙述の妙。後半は、私たちが口にする言葉は、すべてなんらかのものの引用にすぎない、といった、耳タコの普通のことしか書かれていないような気がしたが、他方詩人ではなく、詩そのものになるとい…

岸辺の旅⭐️⭐️⭐️⭐️

生体を素粒子とかのレベルまで分解して飛散させてしまうような、まるでそんな風が、この映画の中では吹いているようなので、「死」の過程はそれほど重要ではなく、「死者」といわれるものもふと立ち現れるし、そしてまたふとしたきっかけで消えてしまうのだ…

ブンミおじさんの森⭐️⭐️⭐️

だらだらと見たらなんだかわからないぞ、この映画。 タイ版「山の人生」? ナマズと姫の交接シーンは、とてもよかった。 共産主義の防波堤タイにおける戦場の記憶=カルマと輪廻思想とアニミズムの放流。

私の恋人⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

ナチスの収容所で絶命した2人目の私であるユダヤ人ハインリヒ・ケプラーが、迫り来る死期を前に、看守を「私の恋人」と幻視し、「行き止まりの人類の旅」のありうべき3周目について語り出すシーンは間違いなくこの小説のクライマックスだが、そこで語られ…

ニッポンの音楽⭐️⭐️⭐️⭐️

Jポップの歴史を70年代から10年代のディケイドそれぞれを代表するリスナー型音楽家にフューチャーして辿ったもの。非常に勉強になる。ニッポンの音楽 (講談社現代新書)作者: 佐々木敦出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/12/17メディア: 新書この商品を含む…

グリーンインフェルノ⭐️⭐️⭐️⭐️

先進国で安穏な日々を送る大学生の実存は、いわゆる「意識高い系」と「自堕落」という二項対立からいかにして抜け出し、そして、どのように世界をまなざすべきなのか。 清濁合わせ呑む、という態度のうち、どこまでが許され、どこからが許されるべきではない…

ローラーガールズ・ダイアリー⭐️⭐️⭐️

いい映画です。ドリューバリモアってすごいんだね。 初体験はいつも後ろめたい。その最中、別のところでは、世知辛い現実が、その世知辛さを存分に発揮中だったりする。朝帰りすれば、多幸症的な気分に冷水を浴びせるように、現実が牙を剥くけど、それと真正…

ヴィジット⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

この祖父母あきらかにおかしい。けど、年齢も年齢だから、認知症とか、そういった病気の症状が出ているだけなのかも・・・。いや、だけどやっぱり・・・。こういった、思考の無限反射空間に、観客をうまく誘い込む仕掛けがたくさんある。例えば、若干怖すぎ…

スタートレック⭐️⭐️

普通でした。普通にいい話でした。けどあまりあとに感慨は残りません。スター・トレック [Blu-ray]出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン発売日: 2013/07/19メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (32件) を見る

ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

とてもいい。例えば… 十代の頃は女の裸のことばかり考えていた、というのはかつて十代だった人がいろんなことを忘れたあとに言う言葉だし、最低だ最低だと開き直るのもそれと同じことだ。しかしあの頃考えたり感じたりしていた、女の裸以外のことは、いった…

そこのみにて光り輝く⭐️⭐️⭐️

窮乏の末、家族のために、かごの鳥として身をやつす娘と、その娘に出会った訳ありの流れ者の恋愛模様、などとまとめてしまえば、極めて古典的とも言えるストーリーだ。その点に限れば、寅さんの第1作とかにだって似ていないか?と思うのは私だけだろうか。 …

裏切りのサーカス⭐️⭐️⭐️

ゲイリー・オールドマンの抑制された演技が素晴らしかった。

マンマ・ミーア⭐️

多分ブロードウェイで観たら楽しいと思う。どうも歌とストーリーの有機的なつながり薄し。ピアース・ブロスナンの歌声はひどい。