• 『こちらあみ子』

 今年はそんなに小説を読んでいないけれども本年ベストは『こちらあみ子』です。
 とりあえず誰彼かまわずおススメしたくなる。あまりにも素晴らしい。読んだ後は顔が紅潮し、膝を抱いてそのままの姿勢でじっとしていたくなった。まぎれもない傑作。
 あみ子の周りで生きる人々がそれぞれの世界を抱えあみ子の世界を擦過していく。そのイメージが、シーンの積み重ねが切なくて、しかし出会い損ねは実は出会ってる。あみ子の世界はそのことを高らかに謳う。 
 

こちらあみ子

こちらあみ子