深夜のTUTAYYAで中古DVDを探していたら、いろいろ安いからほしいものが多くて、手当たりしだい手に抱えていて、いざ精算と思って背表紙を見たら無意識に『オーメン』が入っていて「うわぁオーメン買おうとしてた俺」とか独り言言ってしまった。とりあえずいいやと思い戻して、テリー・ギリアムだから『ブラザー・オブ・グリム』かなあと、あと『28週後』は面白くなかったんだけど『28日後』が安かったので買った。
 『ブラザー・オブ・グリム』は悪くないけど「そうですか」という程度。
 『28日後』は続編よりもはるかに面白い。血で感染する感染症っていうのが、荒木飛呂彦先生がおっしゃっているように古典ゾンビと少し違う。そこから導き出される一番の相違点は、死んだら必ずゾンビになるのではないという点です。要するにロメロのように「安穏な死」が不可能になった世界を描いているわけではない。だから、たとえば主人公の両親は世界に嫌気がさしてオーバードーズして死んでる。それが可能なんです。けれどこちらには死んだらゾンビという規則の刷り込みがあるから、なんだか今にも起き上って襲ってきそうだ!と思ってしまうのだけれど。
 目に血がっ入ると即効症状が発現するという感染と発病までのタイムラグの短さがスリリングでした。

ブラザーズ・グリム [DVD]

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荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)

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