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そういえばこの間ジュブナイルなSf映画『SUPER8』を見た。
これはスピルバーグがプロデューサーのUFOもので画面の色合いからして『未知との遭遇』『E.T』。少年探偵団的なところは『グーニーズ』。
で一言でいうと「不遇な少年が異星人と遭遇する」という話。
そいでじつは、上の「不遇」を「孤独」と言い換えるのが正しい。
こんなことを言うと、ジョー(この映画の主人公)は必ずしも孤独ではないではなじゃん。なぜって映画仲間も、しかもエル・ファニングちゃんのようなかわいい女の子といい感じじゃんか? と訝る読者もいるだろう。
うーん確かに。
けど、「孤独」というのは仲間がいるかいないか(もちろん彼女がいるかいないか)には関係のなく去来する感覚である。
世界と隔てられているという、そんな世界の手触が「孤独」。
ほんのときたまでも、世界との隔絶を感じてしまうこと。それが「孤独」。
主人公ジョーが体験した母親の死という出来事は、間違いなくそういった「世界との距離感」を狂わせる出来事の一つだった。
保安官のオヤジにとってもそれは変わらない。
そして、そんなふとした孤独の瞬間に、やはり少年たちは空を仰ぎ見るのではないか。
「空を仰ぎみる」という動作は、人間どうしの営み、そこで交わされる目線やひといきれからふわりと抜け出た視線だ。
そんな視線は夜には満点の星々を捉え、一つの想念を芽生えさせる。
宇宙には人間とは別の生命体がいるのじゃないか、と。
こういう精神過程を、エイリアンとの実際の遭遇によって表現するものがWE ARE NOT ALONEということなのだが(たぶん)。
ちなみに父親としての保安官VS隠ぺい体質の官僚組織という枠組みは「ジョーズ」そのものである。
脅威となるのはジョーズ(この映画ではエイリアン)ではなくて、目先の利権等を優先するちっせー人間だという構図も。
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